続・日刊いそかわ

創作のためのメモ書きとして

人の消えた街

とある田舎町の公園を歩いていた。山の上にあるその公園には、都会の住宅街にあるような公園ではなかなかみられない大きな遊具が立っていて、自分が子供のころにこんな公園にきていたら心踊っていただろうなと思った。僕はその公園を十五人の彼女たちと並んで歩いていた。ときおり冷たい風が吹いたが、それ以外はおおむね暖かい五月にありがちな天気だった。僕らはそれぞれ好きな遊具で遊ぶことにした。「ねえ、あれやってみようよ」と一人の彼女が言った。彼女が指を差したのはものすごく長い滑り台だった。おそらく三〇〇メートルくらいはある。「いいよ」そう言って、僕は隣にいたまた別の彼女の手をとって、三人で小高いところにあるその滑り台の階段に向かった。(つづく)