続・日刊いそかわ

小説・作品のためのメモ書きとして

労働、仕事、活動

 2日ぶりの京都。やはり東京よりも寒い。今回は徳利首の厚手のコートを持ってきたのでなんとかしのげそうだけど、それにしても寒い。12月は東京よりも京都にいる時間のほうが長いから、防寒についてはもう少し考えねば。

 西陣につくっている店舗の理想の姿がほんのすこし見えてきた。ここからなんとか手繰り寄せたい。僕自身が物語の世界に入らなければ。まとまった静かな時間を確保する必要がある。日々の習慣を整えていこう。ネットからは遠ざかって、できるだけひとりになって。その準備はできつつある。

 昨夜、東京から友人が遊びにきてくれた。僕は彼らがやってくるまえに、先週末にきたHさんから教わった照明に関するアドバイスどおりに実践してみることに。文章での説明は割愛するが、電球の配置を変えただけで雰囲気はかなり変わった。買い足すべきものもわかった。Hさんのおかげだ。ぼくのつくる店はいつもお客さんのアドバイスによって成長する。

 店をつくるという行為は、小説を書くのに似ている。大雑把にいえば、そこに立ち上げる物語に色と形と重さが実際にあるか否かの違いだ。小説は文字を目で追わせ、店は身体を入れさせる。物語を取り入れ方こと違えど、咀嚼してしまえば同じもの。僕はこれまで(小説でいうところの)初稿の段階でオープンさせて、実営業をしながら推敲を重ねてきたけれど、今回は実営業前にある程度の推敲をやってみようと思ってる。ちょっとした実験。

 話は変わるがドイツの政治哲学者ハンナ・アーレントはいわゆる一般的な仕事を「労働」「仕事」「活動」に分けた、と知って僕も自分がシゴトと呼んでいるものを一度整理してみることにした。すると、ただ分けただけでそれぞれに対する力の入れ方や優先度のつけ方が変わってきて、なかなかにおもしろい。それぞれにコントラストの違いを感じながら取り組めるし、そのおかげで全体の流れがよくなるので結果としてはこなせる作業量が増える。ちなみに今回の京都の取り組みは「仕事」だ。

 それにしても京都は寒い。北海道育ちのぼくがそう思うのだから、本当に寒いのだと思う。