京都にて。
これまでやってきたことから一旦離れて、また新たな地平にぼくはいる。そう感じる。十年間やってこれたことにどこか安堵もしているが、これから足を踏み入れる未開の地をまえにガクガクと足を震わせてもいる。
「大丈夫だ」
自分のなかにいるもうひとりの自分がそうつぶやく。しかし、まえが見えない恐怖も当然ある。結局は、やるしかない。誠実にやるしかない。胸に浮かぶ「誠実らしきもの」を確かめながら、それを頼りに前に進むしかない。
何かがあるようで何もない。万が一あったとしても、それは脆く儚い。だから僕たちは、これからも踊り続けなければならない。その足を止めてはならない。
ときにスローに。ときにスピーディに。勢いも必要だけれど、焦らずにいよう。ステップを踏み続けよう。楽しみながら。分け合いながら。
きっとまた新しい世界がみえるだろう。みえてほしい。みえるはずなんだ。みんな、混沌のなかで必死に踊ってる。もがいてる。僕たちもそう。もももmもっmもっもももももももmmmmmもがいてる。
京都にて。これからの十年を考える。
Photo by Ayato Ozawa