台湾出張6日目

0400起床

シャワーを浴びて、坐禅一炷。

坐禅は「安楽の法門」と道元さんが言っていたけど、なんとなくわかってきた。実家みたいな感じ。方法がコロコロと変わったりするわけでもないし、姿勢もたったひとつに決まっていて、慣れてしまえば簡単。言ってみればただ坐るだけなので、今の自分の現在地を測るのにちょうど良い。そういうことで言うと、今の自分はちょっと胃が重い。これはわざわざ坐らなくてもわかる。シンプルにお腹を見ればわかる。台北に来てから食べ過ぎ。せっかく台北に来ているのだし、みんなが善意でご馳走してくれたり、分けてくれるからね。まあ、いいよね。と、自分に言い聞かせる。

 

今日はとても天気がいい。気温は最高33度、最低26度。午前中に2時間くらいかけて散歩をしてきた。日陰を歩いていると、ときおり優しい風が吹き抜けて気持ちのよい時間だった。途中、人気のない公園を見つけて本を読んだ。日本から持参した司馬遼太郎の『空海の風景(上)』。丁稚時代に何冊か読んだ司馬さんの文体だが、ページを捲ると立ち上がる物語。体に染み込んでくる彼の思考。やはり大好きだ。丁稚当時は明石屋万吉を主人公にした『俄(にわか)』や、いわゆる「志士もの」を中心に読んだが、「そういえば空海さんについても書いていたな」と思い出して、数ヶ月前に購入。こんなによい本が古本だと数百円で買えるのはありがたい。

 

じつは昨日から出家について考えている。あるいは在家の生活について。いや、僕自身の理想の生活について、か。FabCafe Taipeiの店前で奉茶ならぬ奉息茶を行っているときから考えていた。最近、日本では偽物の僧侶が出現していると聞いた。駅前や寺の門前に立って、数珠などを売っているそうだ。よくよく考えると僕もそれらと変わらないではないか。僧侶こそは名乗ってないが、知らない人が見たら完全に僧侶のそれだ。だから今日はそのことについて、考えを巡らせながら思考の軌跡を書いてみたい。

 

普茶[フチャ]Feng Tea

黄檗宗において、人々に茶を供すること

 

しかし、これから展示の後片付け。またの機会に見送る。行ってきます。